4つ打ちしか聴かない人間の2008年ベストトラック集

ベストとか言っといて、まとめてたら結構な数になってしまいました。ベストというよりは思い入れのあるトラック、という感じです。

一応全部すぐ聴けるようにリンクを張っておきました。利便性の問題でJuno Recordsにリンクしてますが、大体の曲はBeatport.comで購入可能なはずです。タイトル通り相当趣味が偏っていますが、興味が沸いた方はぜひ聴いてみて下さい。

もっと健全なベスト集が見たい方は↓こちらをご参考のほど。
http://d.hatena.ne.jp/inumash/20081220/p1
Vampire Weekendは自分からもお勧めします。

Techno(Minimal)

よく見たら今年のテクノの最重要レーベルであるところのCecil、Oslo、8bit、Deep Vibesなんかのトラックが一つも無いんですが、あれはミックスの中で使用することで価値が発生するトラックなので、単体で見るとベストに挙げるほどでもないというか・・・ぶっちゃけて言うとどれも似た感じなので覚えらんないっすwww
まあでもそういうのが嫌いなわけではないです。むしろ買い揃えてます、ヴァイナルで。

Osborne - Osborne
個人的に今年のベストアルバムに挙げたい作品。Osborneは昔「Afrika」というトラックが流行ったときに一時注目されたんですが、それ以降のリリースはマイペースで、コツコツ続けてたのが実ってアルバムリリースという感じ。件の「Afrika」はテックっぽいトラックでしたが、本作はメランコリーな雰囲気漂う純正テクノ&ハウス。Four Tetとか好きな人はこれも好きなんじゃないかな。Ed DMXをフィーチャーしてるトラックが面白かっこいいです。
Spectralはレーベルの看板としてMatthew Dearが居るのでテックハウスレーベルという見方をされがちですが、元々はシカゴハウスやデトロイトテクノ精神に根ざしたレーベルなんですよね。現代のアシッド番長James T. Cottonとかもここですし。

Andomat 3000 - BND2
今年後半リリースがパタッと止んでしまったのだけど、今のオーガニックミニマルの隆盛の一翼を担ったアーティストであることは間違いないです。最近オーガニック系もストイックになり過ぎな気がするので、また出てきてブイブイ言わせて欲しい。

Guillaume & The Coutu Dumonts - I Was On My Way To Hell
最初聴いたときの感想は「Akufenじゃん!」それ以降この人のリリースは視聴せずにカゴに突っ込んでます。おかげで長年悩まされてたミニマル嫌い病が治りました!ありがとう!

Scuba - From Within (Marcel Dettmann Remix)
初めてMarcel Dettmannの音を聴いたときは「何だこの使い古された音は・・・」だったんですが、いつの間にかコンクリート・ミニマルの基礎を築き上げた先駆者になってましたね。Maurizioの焼き直しじゃねーぞ!って事ですね。こういう音が流行る土壌が出来たのは、多分ダブステップとかその辺りの音の流れなのかなと思いますが、SurgeonやRegisなんかもこれに追随する動きを見せてくれてるのはうれしい限りです。

Stimming & H.O.S.H. - Radar
Diynamicは今年通じて最もクオリティが高かったテックハウスレーベルだと思います。タレント揃いだし、特にSolomunやStimmingはレーベルをまたいで大活躍しましたしね。個人的にこのレーベルのベストリリースは「Eiszauber」なんですがこれは去年の曲らしいので。

Marc Houle - Meatier Shower
Marc Houleの今年のリリースは全て素晴らしかったです。Minusの中でもこの人のセンスはずば抜けてるというか、異端ですよね。この人が居なかったらちゃんとMinus聴いてなかったかも。

Argy - Focus On
自分の今年のDJテーマは「テクノとハウスの狭間を突く」というものだったんですが、Argyの作るトラックはそれにベストマッチというか。DJする人で無いと分かり辛い良さというか、誰にでも薦められる感じではないのですが。このアルバムに収録の「Our Drums」は個人的に今年の中での最高の太鼓。

Sunshine Jones - If You Wouldn't Mind (Tiger Stripes Remix)
カッコイイ!Tiger never die!でもこれ以降のリリースは正直パッとしなかったなー・・・

Sebo K - Diva
今年リリースのテックハウスの中ではこの曲がベストかなあ。何で良いのか分からないけど、良い。クラウドをハメるために必要な最小限の音だけで作られてるようなハウス。

Gel Abril - Spells of Yoruba
ミニマルの中での一つの流れを築きつつあるBe As One Imprint勢。Samuel L. Sessionなども取り込み勢力拡大中!出世頭Shlomi AberやItamar Sagiも良い曲たくさん出してました。名前読めない!

Radio Slave - Grindhouse (Dubfire Terror Planet Remix)
今のテクノって明快な派手さが無いのでアンセムと呼べる曲がなかなか出てこないんですが、今年ではこの曲がそれに一番近かったのではないかなと。そりゃウォーズマンロビンマスクが組んだら最強タッグだろうと。あとDubfireのSpastikのリミックスって今年だったっけ?あれも凄く良かった。

Chymera - Caprica Burning
ロディアスなテクノに関しては、今年はChymeraを超える逸材は現れませんでしたね、残念ながら。Vince Watsonが復活の兆しを見せているので、来年はこの2人で戦って欲しいです。

House

Afefe Iku - Mirror Dance
個人的2008年のベストトラックです。Osunladeの別名義とばっかり思ってたんですが、どうやらOsunladeの養子?らしいですね。アルバムもすばらしい内容でした。まだまだ伸びしろも感じさせる今後の期待株。

Ananda Project - Where the Music Takes You (Pastaboys Main)
Pastaboys好きなんですけど、今年はこれくらいしかリリース無かったですね。裏打ちにクラップ使ってたり色々実験的でありながら素直に聴けてしまうのが凄い。この路線でもっといっぱい出して欲しかったんですけどね・・・

The Sunburst Band - Journey to the Sun (Dennis Ferrer Remix)
去年からのボルティモア好きの流れで。この曲使いやすいんですよね、テクノともハウスとも混ぜやすいし。リミキサーで選んでますがもちろんSunburst Band自体も好き。アルバム良かったですよ。

Groove Armada - Love Sweet Sound
初出は2007年ですが、今年Strictly Rhythmからライセンスリリースされてたので。いまさらGroove Armadaかよとか思いつつ聴いてみるとめちゃクールな最先端ハウスで、ヴォーカルのフィーチャーとかも凄いし。アルバムもチェックしなきゃ。

Franck Roger - Blind Way
昔から多作な人でしたが、今年は特にがんばってましたね。本人の曲は言うに及ばず、Real Tone、Earthrumentalからの作品はどれもレベルが高くて毎回新作が楽しみでした。

Osunlade - Momma's Groove (Jimpster's Hip Replacement Mix)
いつまでアルバムのリミックスネタで引っ張るんだと思いつつも、このJimpsterリミックスにはやられました。フロアでの機能性が半端ないです。去年に比べればリリースペースは衰えたものの、Jimpsterは今年も全く外れがなかったです。

Progressive House

Axwell & Dirty South - Open Your Heart
あんまり大箱向けのトラックって好きではないんですがAxwellは別腹。久々にヒット来ました。

Kaskade - Angel On My Shoulder (EDX's Belo Horizonte At Night Remix)
EDXは出たての頃はDeadmau5の露骨なフォロワーだったのですが、最近になって独自の芸風を確立してきた感があります。初期にDubfireをリミックスしてた頃は正直いまいちでしたが、このKaskadeのリミックス以降化けた感じ。

Sebastian Ingrosso & Laindback Luke - Chaa Chaa
今年後半あたりからのSize周辺アーティストは絶好調でしたね。この曲の他にもSteve Angelloの「Gypsy」、「Partouze」なんかはミニマルにもアプローチする音で非常に良かったです。

Michael Cassette - Shadows Movement
これがAnjunaBeats系のレーベルからリリースされたっていうのが個人的に非常に意義があったというか、こういう曲もトランスの範疇として認識されるようになったんだなあと。自らのトランス観の見直しに繋がった曲です。この人たちがやったOceanlab「Miracle」のリミックスもまた珠玉の出来栄え。

tyDi - Under the Stars
オーストラリアのNo.1DJらしいんですが、全く知らなかった・・・でも先入観無しでこの曲はいいですね。スネアの刻み方とか好みです。

Trance

トランスに関しては、ちゃんと聴くようになったのは今年からなのでにわかです。トランス好きならみんな知ってるヒットチューンばかりですが、ご容赦を。

Wippenberg - Chakalaka
個人的2008年ベストトランス。Beatportでもずっとトランスチャートの上位にいた曲なので知っている人は知っていると思いますが、テッキートランスの極地。裏面なんかほぼミニマルだし。もうプロッグはおろかテクノとも違和感無く混ぜられます。

Gareth Emery - This is That
昔はもっとステレオタイプなトランス作ってたと思うんですが、芸風がテック寄りになった辺りから凄く良い曲作るようになりましたね。音圧とか展開の派手さでいうと他に譲るけども、センスで良曲にまとめ上げてるような印象。

Mind X - Sensation Seekers (Martin Roth NuStyle Remix)
Martin Rothも芸風転換してヤバくなった人。この"NuStyle"ってのがヘビーなキックドラムとシンセのアルペジオだけで展開してるような作風なんですが、これがまた強烈に鳴るんですよね。真似したい。

Heatbeat - Geek Love
最初Ferry Corstenのレーベルから出した時はハード寄りの連中なのかなと思ったんですが、小器用に色んなタイプの曲をこなすアーティストでした。しかも出す曲全てレベルが高いと来たもんだ。「Paradise Garage (Piano Mix)」とかも良曲。

Envio - For You (The Blizzard Remix)
これ衝撃だったな・・・こんなトランストランスしたトランスで素直に良いと思えた曲は久しぶりでした。The Blizzardは他にも数曲リミックスしてますが全部良いです。

Orjan Nilsen - Vivida
ASOT的に言うと「La Guitarra」なんでしょうが、個人的にはこっちの方が好み。しかしこの人の曲はクオリティ高すぎですね、ほんとに新人?こいつとかDeadmau5とかがFL Studio使ってるっていうから、思わずFL Studio買ってしまったじゃないか・・・

Drum'n'bass

ごめんなさい4つ打ち以外にもドラムンベースも聴きます。でもこれも専門じゃないのでちょっと触った程度です。

Spor - Breathe In, Scream Out
ドラムンベースではPendulum以来の衝撃。すっげえ音の作り込み。これをきっかけにハードコア系のドラムンベースを少し漁ってみましたが、いつの間にかめちゃくちゃ進化してるジャンルなんですね。そのうちもっとちゃんと掘りたいです。

Brookes Brothers - F-Zero
サイバー系だとこの人達が一番好きですね。メロディがツボる。